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2004年08月12日

強運の持ち主 2

「実は前回お話した病理の結果、変更になったんです。」
…へっ?

「前回、「未分化上衣腫」だったと言いましたがこれともう1つ、非常に似たガンがあり、「脈絡叢癌」と言うのですが、どうもこの「脈絡叢癌」と「未分化上衣腫」が約7:3で混ざっているみたいです。この2つは非常に性質が似ていて、どちらでも染まる染色方法が4つあり、「未分化上衣腫」には22番染色体に欠損がるので「未分化上衣腫」だと判断されたのですが、実は最近「脈絡叢癌」にも同じ部分に欠損があることが分かり、詳しく再検査してもらったら、どうやら主に「脈絡叢癌」だったみたいです。」先生の話では、このガンは放射線があまり効かない代わり、比較的良く効く抗癌剤があり、また少し前にこの病院で「脈絡叢癌」の子供がいて化学療法を行ったけど、効果があり、今その子は退院して外来で検査にくる程度にまで回復しているらしい。なので今後予定していた抗癌剤はすべて止め、代わりに「脈絡叢癌」に効くものに変えることになった。さらにラッキーなことに「脈絡叢癌」に効く抗癌剤は、シスプラチン、エトポシド、イホスファミドの3種類で、今回投与したものと2つ被っているので今回の治療の効果はある
程度望めるらしい。そして3週間後、これらを投与して腫瘍が小さくなったら手術をすることになった。左の残りと右がまるごと残っているのであと最低2回は手術をしなければいけないが、とにかく助かる見込みが急に見えてきた。

先生曰く、こういうことはめったにないことだけど、たまに起こるらしい。先生の顔は前回の渋い顔とはうって変わり、笑顔でいっぱい。届いたばかりだというFAXの紙がくしゃくしゃになっていた。諦めかけていたところに希望の光が差してきた。きっとあーちゃんは元気になれる。絶対とは言えないけど、可能性は格段に上がった。あーちゃんは見えない光に守られている、そんな気がした。

投稿者 yuriko : 2004年08月12日 16:01

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